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2021.5.28
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対談「LINE Planning Contest 2021」に参加して得たものは
#Column
LINE社が主催し、LINEの仕組みを生かしたソリューション提案の企画力を競う「LINE Planning Contest 2021」。ADKグループは同コンテストを経て「Planning Partner」の認定を取得しました。2社の合同チームとして参加したADKマーケティング・ソリューションズ、ADKクリエイティブ・ワンの社員がコンテストを振り返りました。
●今回、コンテストに参加しようと思ったきっかけは?
栗原旺裕(以下「栗原」ADKクリエイティブ・ワン所属):
2020年に参加した際、初参加にして幸いにも最終選考まで残ることが出来ました。その際にたくさんの刺激を受け、同時に自分達に足りない部分を振り返る機会にもなったので、2021年も再度挑戦したいと思いました。2回目の参加となる今回は、企画アイディアの観点だけでなく、LINEの知識を改めて深く理解して基礎作りをする為にも、各種資料などを読み込みながら提案を練りました。現在では、大手クライアント様のLINEを活用したプロモーションやCRM設計に携わることも増え、幅広い業種の課題に対して提案を行う中で、各業界の傾向と同時にどのようなニーズに対してLINEを活用することでどこまで可能になるのか、どう活用すると効果的かということを踏まえて取り組んでいます。日々進化するLINEで可能になることを追いかける今の自分で、改めてコンテストに参加し、もう一歩先の自分に出会えたら…、とも思いました。自分自身が進化しなければ乗り遅れてしまう世界なので。
長谷川慧(以下「長谷川」ADKマーケティング・ソリューションズ所属):
普段はプランナーとして、ADKグループ横断でのLINE活用に特化したプロジェクトに参画しています。コンテストに参加することでプランナーとしての経験値を増やすと同時に、日頃の業務を超えたコンテストという舞台へのチャレンジが自分にとって良い機会になると考えました。
●参加して良かった点、発見できたことは?
栗原:
前回のコンテスト参加時から比べると、ADKグループ内のプロジェクト参画メンバーも増えたことで、3種あるコンテスト課題のうちどれを選ぶか、各メンバーの強みを活かして検討することができました。また前回の参加経験から「審査ではどういったことが焦点になるのか」、「Q&Aの傾向は」等について、事前にプロジェクトメンバーの皆と共有して対策できたことが良かったです。通常のクライアント様との案件では、守秘義務上、社内でも共有できないことが多々ありますが、今回はコンテストということで、今までに得られた知見を皆で結集させて進めることができたのが新鮮でした。
そのほか、ADK以外の他社チームの企画や提案を見ることができるのもコンテストの最大の魅力だと思います。コンテストにおいては通常の業務と異なり、追加ヒアリングなどは出来ずRFP(提案依頼書)の情報が全てです。そこでいかにRFPの背景にあるクライアントのインサイトを見つけ、課題解決の方法を見つけ出す歩み寄り方が出来るか。シンプルな手法でも、内容を精緻に作り込むことによって、クライアントに「いいね」と言ってもらえているチームもあり、参考になりました。前回のコンテストと審査の視点が変化していることも感じつつ、コンテスト突破方法のパターンを学ぶと共に、実際にクライアント提案にも活かせそうな視点が発見できました。
長谷川:
栗原さんと重複しますが、普段は見ることのできない、競合他社の企画やプレゼンを見られたことはとても良い刺激になりました。企画内容についても、同一テーマの課題に挑む各社の様々な切り口に接することができ、LINE活用の幅の広さを改めて認識しました。
●企画において大変だったことや、苦労したことは?
長谷川:
通常の業務に加えてのコンテスト準備となるため、多忙なチームメンバー同士で時間を合わせ、企画検討の打合せや資料作成を進めることがなかなか難しかったです。また今回はリモート環境下ということもあり、当日のプレゼン演出やチーム間の連携が特殊だったのは苦労しました。
栗原:
ただ、これからのニューノーマルな時代は、リモート形式でのプレゼンも多くなると思うので、「場の空気」とはまた異なる舞台として、いかに画面を通して「魅せられるか」は今後にも繋がる課題なので、それを知る良い機会になったと感じます。
●今後、自身のLINEソリューション提案に向けた取り組みや抱負は?
栗原:
今回各社の発表を見る中で改めて、当たり前に存在しているOAM(LINE公式アカウントの管理画面)の機能を今一度振り返り、基本に立ち返った提案を実施することで、提案のレベルを上げていきたいと思いました。新しいものやトレンドを追うだけではなく、「過去の配信結果をもとに配信設計をしていく」という「当たり前」を高いレベルで実施し、どのように実施すれば良かったのか?という振り返りも含めしっかりやっていきたいです。どのようなターゲットに対して、どのような話をするのか、いつやるのか、何をどうやって伝えるのか、LINEというアプリ内、かつスマートフォンの画面の中でどのような表現を行うのか、アプリ外でどう告知するのか等々、自分達のレベルがさらに上がるように、意識をして取り組んでいきたいと思いました。
●プランナー視点で、クライアント提案に向けてLINEに感じる期待や、もっとこうなってほしいという希望は?
栗原:
LINEはSNSという定義に収まるとは思っておらず、人と人のコミュニケーションの中に欠かせないものだと思っています。個人的には、特に普段会っている人や、仲の良い人とのコミュニケーションには欠かせません。
長谷川:
LINEの持つ、1to1の関係性を築けるという特性を活かすことが重要だと思っています。検索広告では、1人ひとりに刺さる言葉の効果が高いと言われているし、1to1のメッセージを作る為の機能があったりします。LINE公式アカウントでも、ダイナミッククリエイティブを自動で作れるような、1to1の関係性を活かした何かができればいいなと思います。ターゲットのクラスタ分けを実施しても、投稿内容を各クラスタに合わせて作成する必要がありますが、人力でやるには限界があるので、その部分をカバーできる機能があればより良いと思いました。
●その他のデジタル、ひいてはオフライン領域で多角的に経験を積んでいるADKだからこそ、LINEに対してこういう取り組みができる、LINEのここに期待があって役立てていきたい、ADKのこの機能をかけ合わせればもっとうまくいく…といった考えはある?
栗原:
自分はTwitterとLINEを掛け合わせた提案をよく行っていて、例えば漫画を1ページ目だけTwitter、続きはLINEで見せ、LINEの中で選択肢を設け、ノベルゲームみたいに最終的に最適な商品に繋がるといったものなどです。
過去提案した中で、オフラインからどうオンラインに持っていくかといったものでは、某名刺管理サービスを使おうと思ったことがあります。例えば、渋谷東急の長方形型の白い広告を読み込むと特殊なコンテンツが見られるなど、オフラインの広告をいかにアレンジして面白くするかは自分の得意とするところですし、今後も続けていきたいと思っています。
長谷川:
総合広告会社だからこそLINEだけで完結する必要はないと思っていて、消費者から見たフラットな目線を忘れずにLINEの各メニューを分析し、施策として提案していきたいと思います。
栗原 旺裕(くりはら あきひろ)※写真左
ADKクリエイティブ・ワン
ビジネスデベロップメント本部 デジタル・コミュニケーション局
長谷川 慧(はせがわ けい) ※写真右
ADKマーケティング・ソリューションズ
エクスペリエンス・デザインセンター EXソリューションユニット