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2020.12.8
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ADK生活者総合調査データを使った「早稲田大学データサイエンスコンペティション」実施
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11月28日(土)に、早稲田大学にてADKマーケティング・ソリューションズ(ADKMS)がデータ提供を行ったデータ解析コンペティション、「第2回早稲田大学データサイエンスコンペティション」が開催されました。これは、早稲田大学全学のデータサイエンス教育の一環として、同学商学学術院・データ科学センター主催により全学部・大学院の学生を対象として開催されたものです。ADKMSでは、このコンペティションにADKMSが実施している大規模生活者調査である「ADK生活者総合調査」のデータを解析用課題データとして提供いたしました。
このコンペティションの目的は、エントリーした学生が「データを基に生活者のライフスタイル・消費行動・メディア接触など多面的に分析を行い、新しいインサイトを導き出すプロセスを実践する」こととされ、当日は、分析結果や分析手法および発表会でのプレゼンテーション力が競われました。発表会はコロナ禍の中でのオンライン開催となりましたが、全部で33チーム、計119名(うち指導教員19名)の多数の学生と先生方が参加し、熱いプレゼンテーションが行われました。
(案内資料より)
健康食品市場の拡大を図る提案を行ったチームと、機械学習を用いたマッチングアプリの開発を行ったチームが最優秀賞に
エントリーは文系・理系両方の学生、あるいは大学院生・学部生と幅広く行われました。発表では高度な分析手法を取り入れたり、機械学習を用いたりしたチームから、生活者の内面を掘り下げるような分析を行ったチームまでバラエティに富み、また学生らしいわかりやすいビジュアルプレゼンテーションで戦略を説明するチームなどもありました。学生の中においてもデータサイエンスへの関心が高まっていることをうかがわせ、同時にデータ解析スキルの高さに驚かされました。
今回最優秀賞は、ADK生活者総合調査データから新たな顧客層を発見し、有効なコミュニケーションの手段を検討することで、健康食品市場の拡大を図る提案を行ったチームと、機械学習を用いたマッチングアプリの開発を行ったチームの2つのチームに贈られました。
「ADK賞」には、「幸福度」を促すアプリを開発したチームに
なお、コンペティションの審査には、審査員として弊社事業役員である沼田洋一も参加。さらにデータを提供したスポンサーとして「ADK賞」の贈呈も行われました。ADK賞は、個人のどのような行動が「幸福度」に結び付きやすいかを表す数量的モデルを開発し、それを各個人が幸福度を上げるために変えることのできる習慣や行動変容を促すアプリ開発に結び付けたチームに贈られました。彼らの研究によると幸福度への平均的な因果効果が大きい施策は「友人・知人との食事を楽しむ」ことだそうで、このコロナ禍の中考えさせられる結果でもありました。
また、今回33チームのうち10チームが「幸福度」をテーマにデータ解析を行っていたことは、昨今の社会状況を反映していると感じられました。ADKMSとしても多くの人に関心を持たれる「幸福度」について、独自の解析を行っていきたいと思います。
ADKMSは、2018年に早稲田大学とデータサイエンスの領域での学術交流協定を締結。その一環として、このコンペティションに限らず、大学での研究・教育用としてADK生活者総合調査データを無償で提供してきました。既に大学院生などにより、このデータを使ったデータ解析研究などがおこなわれております。
また、今年の8月には、データサイエンスのインターンシップとして4名の学部生、大学院生が2週間、生活者総合調査の2019年と2020年の比較分析に取り組みました。
ADKグループでは今後もこうした取り組みを通じて、大学教育におけるデータサイエンス教育強化とデータサイエンス人材開発への協力を進めて行きたいと考えています。
ADKマーケティング・ソリューションズ
統合チャネル戦略センターデータソリューションユニット 宇賀神貴宏