ADKホールディングス
ADKHD
2010.7.15
Article Title
ADK「生活者のメディア行動」調査
#調査・レポート
株式会社 アサツー
ディ・ケイ(本社:東京都中央区 代表取締役社長:清水與ニ 以下ADK)は、このたび、ADKの保有するネット調査システム「KNOTs(ノッツ)」を活用して、FIFAワールドカップでのサッカー日本代表試合の観戦行動に関する生活者調査を行いました。
今日の多メディア化社会の中では、テレビ番組の楽しみ方は人それぞれです。また同じ番組でも視聴環境が異なれば、楽しさや盛り上がり感も異なります。今回FIFAワールドカップの日本代表戦という、日本中から強い関心を集めるテレビ番組の観戦行動を通じて、生活者のテレビ視聴行動の今日的な様相を明らかにすることを試みました。
試合は夜間~未明が多かったせいか、自宅でテレビ視聴をした人が多かったようです。番組の視聴者に、視聴体験の「楽しさ・盛り上がり」に点数をつけてもらったところ、観戦したテレビの画面サイズや一緒に見た人で異なり、「より大きな画面でテレビを見た」「家族や友人・同僚・恋人などと一緒に見た」人ほど、楽しさ・盛り上がりが大きかったことがわかりました。なお人数の比率は小さいものの、スポーツバーやパブリックビューイングで観戦した人の楽しさ・盛り上がりも高かったのが特徴的でした。
また、最近「ダブルウィンドウ」「トリプルウィンドウ」と呼ばれる、ネットや携帯などで外部との情報受発信を行いながらテレビを視聴する行為が話題になっています。今回の日本代表戦では、こうした行為をしながらテレビ観戦をしていた人が全体の約1/3に当たる36.3%いました。さらに観戦しての楽しさ・盛り上がりについて、テレビ観戦をしながらネットや携帯で情報受発信をしていた人は、そうでない人に比べ楽しさ・盛り上がりが大きかったという結果も出ました。「ダブルウィンドウ」、「トリプルウィンドウ」が生活者の視聴体験の楽しさアップに一役買っていたと言えます。
なお、今回の視聴テレビの中では「アナログ放送」で視聴した人が33.2%おり、アナログ停波をおよそ1年後に控え、まだまだ切り替えが進んでない世帯が多く存在することもわかりました。
デジタル化の進展や新しいメディアの登場により、私たちの生活を取り巻くメディア環境は日々変化を遂げています。ADKは、今回のような取り組みを通じ、変化する生活者のメディア消費行動をいち早く的確に捉え、今後とも質の高いクライアントサービスを提供していきたいと考えております。
<調査結果トピックス>
◆ | 日本代表の試合中継を見た場所・手段:家でデジタル放送の中型テレビ(34.5%)、家でデジタル放送の大型テレビ(31.3%)、家でアナログ放送の中型テレビ(25.2%)の順*。なお、アナログ停波1年前にして、未だ合計で33.2%の人がアナログ放送を視聴。 |
◆ | 視聴体験の「盛り上がり度」**は、パブリックビューイング(87.5点)、家でデジタル放送の大型テレビ(79.8点)、スポーツバーなど飲食店のテレビ(77.1点)の順で高かった。 一方屋外でのワンセグ放送視聴(43.3点)など低いものもあり、どこで・どんな手段で視聴するかによって楽しさ・盛り上がりには大きな差が開いた。 |
◆ | 試合を一緒に見た人は家族(65.9%)、一人(45.3%)、友人・同僚・恋人など(8.4%)で、一人で見るより家族や友人・恋人などと見る方が盛り上がった。 |
◆ | 観戦しながらネットや携帯で情報受発信をしていた人は全体の36.3%。内訳は、家族・友人知人などとのメール(16.6%)、ネットでのニュースや情報のチェック(15.4%)が多かった。話題のTwitterは発信者4.1%、閲覧者6.1%とまだまだ少数派。 |
◆ | ネットや携帯で情報受発信をしながら視聴していた人ほど、楽しさ・盛り上がり度の得点が高く、例えば家でデジタル放送の大型テレビを見ていた人では、ネットや携帯での情報受発信をした人で85.9点、しなかった人で75.9点と10ポイントの開きが出た。情報受発信をしながらのテレビ視聴は視聴体験をより高めることにつながっていたと言える。 |
*大型テレビ:35インチ以上、中型テレビ:20インチ~35インチ未満、小型テレビ:20インチ未満 | |
**盛り上がり度:視聴時の楽しさ・盛り上がりを0~100%で点数をつけてもらい、その平均値を「盛り上がり度」とした | |
(詳しくは添付資料をご参照ください) |