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2013.5.7
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ADK「スマートフォンと購買行動」調査レポート
#調査・レポート
株式会社アサツー ディ・ケイ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:植野伸一、以下ADK)は昨年末から「スマートフォンの普及による生活者のショッピング行動の変貌」をテーマとした「スマートフォンと購買行動」調査を行い、このほどその結果をまとめました。
ADKは2009年にも「携帯電話(いわゆる”ガラケー”、フィーチャーフォン)の普及による生活者のショッピング行動の変貌」をテーマとした調査を行いました。しかし今日携帯端末としてスマートフォンを持つ人が増加する中で、改めてスマートフォンを対象にして同じテーマの調査を行い、携帯電話からスマートフォンにシフトしたことによる変化や、スマートフォンならではの新しい行動形態を明らかにすることにしました。そしてその結果を「①モバイル通販」「②店頭ショッピング時の検索行動」「③クーポン利用行動」の3つの視点からまとめました。
今日スマートフォンを持つ人は、2009年当時の携帯電話保有者に比べ、それをショッピングのさまざまな局面で活用している人が多いようです。特に興味深い活用法として「店頭での情報検索行動」があります。これに関しては最近家電製品などで「ショールーミング」と言われる「店頭で商品を見て、実際に買うのはネット」という店頭購買の低下につながる行動が指摘されています。しかし調査の結果、商品ジャンルによっては店頭検索がお店での購買促進につながっていることや、家電製品などでも価格を調べてすぐネットで購買するのではなく、むしろ店員との価格交渉の材料として利用している様子が明らかになりました。
以下、主な発見点について記します(カッコ内はいずれも2009年→2012年)。
①モバイル通販・・・携帯電話に比べ、より高額商品を購入する傾向
過去1カ月以内のモバイル通販利用者は携帯電話の頃より増加(10.3%→14.6%)(注)。
平均購入金額が増加しており(6,866円→9,320円)、より高額商品を購入しているといえる。
(注)このデータのみADK生活者総合調査2010年と2012年より
2009年に比べ「CD・DVD」「書籍雑誌」「ゲームソフト」などの購入が減少。
スマートフォンの機能/サービス(iTunes、電子書籍、無料ゲームアプリ)に取って代わられてきている可能性がある。
②店頭ショッピング時の検索行動・・・全般的に検索行動が活発化。商品ジャンルによる違い
過去1カ月以内の店頭での検索行動経験者は、携帯電話の頃に比べ微増(34.1%→37.2%)だが、
家電(48.0%→57.9%)、衣料品・靴(37.3%→57.4%)、ファストフード(30.4%→57.3%)、
化粧品(30.1%→37.0)などの商品ジャンルで大幅増加。
店頭での検索行動は、商品ジャンル別に検索する内容、検索先、検索後の行動が異なることがわかった。
家電では価格がチェックされ、店員との交渉材料に使われることが多く、化粧品・食品では評判がチェックされ、
店頭で安心して購入することにつながっていた。
【商品ジャンル別、店頭情報検索の目的・検索先と検索後の行動】
③クーポン利用行動・・・クーポンに振り回される今どきのお店選び
クーポンについて「行き先のお店のクーポンを探してあったから行った」92.2%、
「行き先のお店のクーポンを探したがなかったので行くのを止めた」62.8%、
「条件のよいクーポンを見つけて行き先を変更した」74.2%(数字は4段階評価のTop2)など、
クーポンで飲食店などの利用行動が相当左右されていることがわかった。
一方、自由回答からは、クーポンの氾濫/常用などにより「もう普通の値段では買えない」という意見がある一方で
「クーポンがあっても特にありがたみを感じない」という意見も見受けられた。
スマートフォンは携帯電話に比べ高性能になり、アプリなどを使って多彩で便利な活用が可能です。生活者はスマートフォンを使いこなすことで、よりよいショッピング体験を得ているようです。
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